著者;作・那須正幹 絵・前川かずお
ズッコケ財宝調査隊の主要登場人物
ハチベエ(八谷良平)
小柄で色黒、スポーツは万能だけど勉強は苦手。行動力はあるがせっかちでおっちょこちょい。
ハカセ(山中正太郎)
やせ型、らっきょう頭にメガネがトレードマーク。読書が大好き、探究心が旺盛で知識も豊富だが、なぜかテストの点はいつも悪い。
モーちゃん(奥田三吉)
身長158センチ、体重63キロの大きな体。何をするにもゆっくりのんびり、優しくてみんなに好かれる。
奥田総吉
モーちゃんのおじさん。モーちゃんの母親の兄。中学1年生の時に不慮の事故に遭い、死んでしまたった。旧日本軍が犯した、戦争犯罪の証拠を握っているみたい…
呑村大尉
第二次世界大戦終戦直前、極秘命令を受けある人物を飛行機で護送中に、敵の戦闘機に撃墜されてしまう。
杉野少尉
呑村大尉と同じ飛行機に乗っていたパイロット。
ズッコケ財宝調査隊の簡単なあらすじ
県民の森へ夏季合宿をしに来た帰り道で、モーちゃんの親戚の家にお世話になる約束をしていた三人。夕食時のお話:第二次世界大戦の終戦直前に、日本軍の軍用機が牛首山に墜落し、生き残った兵隊が元気になるまで、モーちゃんの祖父の家で面倒を見ていた。しかし、その飛行機には大事なものが入っていたようで、次の年、アメリカ軍が大捜索をしにきたが、何も見つからなかった。しかも、アメリカ軍が捜索に来る直前に、中学生の総吉おじさんは謎の事故死をしていたそうだ。なんだかミステリーの匂いがする話を聞いた三人は、早速当時のことを調べてみることに。
ズッコケ財宝調査隊の起承転結
《起》ズッコケ財宝調査隊のあらすじ①
毎年花山第二小学校の6年生は、夏休みになると二泊三日の夏季合宿を行なっている。ハチベエたちズッコケ三人組も、きもだめしやキャンプを楽しんだ帰り道、モーちゃんの親戚の家に遊びに行く予定を立てていた。親戚の家での夕食時:第二次世界大戦の終戦直前に、日本軍の軍用機が牛首山に墜落し、乗っていた3人のうつ2人が生き残った。2人はそれぞれ、呑村大尉、杉野少尉と言った若い兵隊だった。2ヶ月ほどモーちゃんの祖父の家で元気になるまで過ごし、モーちゃんのおじさんの総吉とも仲良くなっていた。しかし、その軍用機にはどうやら大事なものが入っていたみたいで、次の年にアメリカ軍が、牛首山やモーちゃんの祖父の家の中を調べに、大騒ぎになったという。だが、総吉はアメリカ軍が来る前に、謎の転落事故を起こしていた。そして、事故が起こる直前に、日本軍の戦争犯罪の証拠を握っているという発言を残していた。
《承》ズッコケ財宝調査隊のあらすじ②
総吉おじさんは殺されたのかもしれない。そう考えた三人組は早速当時のこと調べ始めると、現在松野市に住んでいるスギノという人物と知り合う。この人は軍用機に乗っていた杉野少尉で、当時のことを、重い口を開きながら教えてくれた。軍用機には、確かにジュラルミンのトランクが入っており、モーちゃんの祖父に助けられ、元気になった後に蜂の巣村の洞窟に隠したという。そして、隠し場所を教えてくれたのは、総吉おじさんだった。しかし、2年ほど経った後日、トランクの中身を2人で山分けしようと、約束していた呑村大尉は何者かに殺されており、隠していたトランクも誰かに持ち出されていたのだった。
《転》ズッコケ財宝調査隊のあらすじ③
トランク探しに行き詰まっていた時、総吉おじさんが死ぬ直前まで描いていた、蜂巣村の絵の共同制作者と会うことができた。その人は総吉おじさんが絵の中に、実際には無いはずの白い十字架を描いたことで、喧嘩別れをしたことを後悔していた。白い十字架は蜂巣山の頂上にあり、外国人のお墓があるという。そして崖下にある花を摘んでこれば、許すと約束したことにより、運悪く転落してしまったことがわかった。総吉おじさんが、イタズラで白い十字架を描くとは思えない三人は、そこにトランクが隠してあるのではないかと考えた。
《結》ズッコケ財宝調査隊のネタバレ!!
三人は再び村に戻り、蜂巣村の描かれた絵を確認すると、確かに蜂巣山の頂上に白い十字架が描かれているのが見つかった。蜂巣山に登るのは朝からにするため、再び親戚の家に泊まることに。村のダムを見学したくてまた来たと、適当なことを言い明日の準備をする。次の日、どんよりと今にも雨の風呂そうな天気の中頂上を目指す三人。途中から、雨が降って来たり、帰りのバスの時間が迫ってきたりするが、必死に探していると、なんと白い十字架を見つけることができたのだが…
ズッコケ財宝調査隊の感想
珍しく殺人が絡んでくるミステリー感のある話です。この話を読めば冒頭にはトランクの中身はわかってしまうのですが、なぜかトランクの中身を開けるまで、三人と一緒にドキドキして読んでました。物語自体は財宝を見つけて終わりのため、なぜトランクが運ばれていたのか、誰が呑村大尉を殺したのかまではわかりませんが、児童書としてはそれぐらいのハラハラ感がちょうど良いかもしれないですね。ズッコケ財宝調査隊を読んでから、おばあちゃんの家に遊びに行くと、宝探しができないか押し入れを、ガサガサ触って怒られてました。
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