フォルトゥナの瞳のあらすじとネタバレを紹介! 百田尚樹

小説

著者;百田尚樹

フォルトゥナの瞳の主要登場人物

木山慎一郎
死ぬ直前の人が透けて見える「フォルトゥナの瞳」を手に入れる。ある日、事故で家族を失う。それ以降仕事一筋に生きてきた青年。

桐生葵
木山の恋人。携帯ショップの店員。

遠藤哲也
木山が勤務する会社の社長。木山の良き理解者。

金田大輝
木山が勤務する会社の同僚。腕もあり、社長に気に入られている木山をよく思っていない。

植松真理子
木山のかつての同僚。

宇津井和幸
木山の職場の常連客。

黒川武雄
木山の主治医。

フォルトゥナの瞳の簡単なあらすじ

 幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった主人公の木山慎一郎。友人も恋人もなく、自動車塗装工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが、突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。初めて女性と愛し合うことを知った木山の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやる…。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

フォルトゥナの瞳の起承転結

《起》フォルトゥナの瞳のあらすじ①

 自動車塗装工として働く木山はある日、電車の中で手が透けている男性を見かける。最初は見間違いだと考えるが、その後も体の色々な部分が透けた人を何人も見て、勘違いではないことを確信する。そして、全身が透けていて服だけが歩いている人を見かけた木山は、後を追って正体を突き止めようとする。しばらく後を追っていると、その人はバイクに惹かれて死んでしまい、息を引き取ると同時に姿を表した。木山はそこで、透けているのは死が迫っている人なのだと悟る。

《承》フォルトゥナの瞳のあらすじ②

 死にゆく人をほかって置けない木山はある日、駅で透けている人に話しかけようとして、黒川と名乗る人物に制止される。黒川もこの特殊な力「フォルトゥナの瞳」をもつ人物であり、この力を使うことで自らの寿命を縮めることの説明や、人の運命を自分がいじることが、間違っているのではないかと説く。木山は特殊な力を手に入れた理由や、他人の死からの逃亡について自問自答しながら、自信を大切にするという答えを出す。

《転》フォルトゥナの瞳のあらすじ③

 以前、木山が命を救った桐生葵と再会し、親しくなる。初デートの電車の中で、木山は大勢の人達の指先が透けていることに気づく。数日を経て木山は、クリスマスイブの朝に電車事故が起こること、近所の保育園の児童たちも大勢乗車することに気づく。人生で初めて大切な人ができ、楽しい日々を過ごすが、やはり多くの命を救いたい、でも、そうすると「代償」で自分が命を落としてしまう…そんな葛藤をする中、葵と一晩を共に過ごし、心を決める。イブの朝に会いたいという葵からのメールが表示された携帯を返信もせず線路に向かい、身を縛り付ける。引きはがそうとする鉄道員たちの腕にある時計が、事故時刻を過ぎたことを示しているのを見た木山は、直後、心臓に痛みを覚え死を迎える。

《結》フォルトゥナの瞳のネタバレ!!

 葵は新聞の記事で心筋梗塞で亡くなった人がいることを知り、木山だと確信する。なぜなら葵も「フォルトゥナの瞳」の持ち主だったからである。木山の様子がしばらくおかしかったこと、そして何より最後に会ったあの夜、葵を抱いていた木山の体が、すーっと透けていくのが見えていたのである。世間からは頭のおかしい人だと、思われながら死んでしまった木山だが、その真実を葵だけが知っていた。

フォルトゥナの瞳の感想

 ちょうど映画が上映されている時に読みましたが、小説の映画化まで視野に入れて執筆したのかなと感じました。少し展開は予想しやすかったですが、映画との違いを比べながら読むとまた楽しめるのではないかと思います。

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